2022.7.13
現場力インタビューVol.21「情報共有によるサービスの均一化」
ソシオークグループの「現場力」とは
「現場力」とは、フードサービスや子育て支援、運行管理・移動サービスなど現場ではたらくソシオークグループの社員が自ら課題や改善点を見つけ、知恵と工夫によりチームで改善を重ねていく取り組みです。自ら考え実践するナレッジワーカーとしての誇りの醸成や、個人の持続的成長につながるとともに、各現場の意欲向上や組織の活性化にもつながっています。
現場力作成者:株式会社みつばコミュニティ 神奈川県横須賀市の食品工場の社員送迎バス運転士 明瀬 幹雄さん
食品工場の送迎バスの運転士(サービスクルー=SC)を務める明瀬 幹雄さんは、他のSC2人と業務上の情報を共有するため、連絡帳の活用を思いつきました。スマホのメッセージ機能ではなく、あえてアナログな手段を選んだのはなぜか。3人全員が記入・確認を忘れないようにするためにどのような工夫をしてきたのか。連絡帳によって、3人のサービスはどのように「均一化」されていったのか。明瀬さんに詳しいお話を伺いました。
――連絡帳で情報共有する取り組みを思いついた経緯を教えてください。
きっかけは4年前、運行がスタートしたばかりの頃でした。みつばコミュニティのSCは私含め3人いるのですが、送迎を担当する時間帯が全員バラバラで、一堂に集まる時間がありませんでした。何か連絡事項があったら共有する仕組みが必要と考えていました。
最初は、スマホの電話やメッセージ機能を使うことも考えました。でも、電話だと記録が残せないし、お互い都合が良いタイミングで時間を取ることも難しいです。メッセージなら都合の良い時間に確認できますが、中にはガラケーを使っている人もいるので、スマホと同じ機能が使えない可能性もあるし、どの手段がいいのか迷いました。
結果、記録が残せて誰でも使えるということで、「手書きの連絡帳」というアナログな方法に決めたんです。私からみつばの管理担当者に経緯を説明してノートを用意してもらい、SC3人の連絡ツールとして今日まで活用しています。
――連絡帳にはどのようなことを書いているのでしょうか?
連絡帳には、道路工事がいつから始まるとか、車両の定期点検がいつあるとか、いつ休みを取るとか、3人それぞれで記入しています。自分以外が書いたことも毎回確認し、読んだら必ず読んだ日付とサインをして、どこまで把握しているか分かるようになっています。
――確認・記入を毎回忘れないためにしていることがあれば教えてください。
業務日報とセットで置いています。最初は連絡帳を単独で車両のサイドポケットに入れていたので、もっと目につきやすいように工夫したほうがいいと思いました。業務日報は運行の度に欠かさず記入するものなので、これと一緒にするようにしてからは、みんな必ず目を通すようになったと思います。
また万が一、連絡し忘れた事項があったとしても、他のSCが「〇〇の件について他のドライバーさんから聞きましたが、今どうなっていますか?」というようにフォローし合うようにしています。
――現場力のタイトルに「サービスの均一化」とありますが、連絡帳を導入して均一化に効果があったと感じることを教えてください。
直近で均一化できたことを挙げると、感染症の拡大防止のために車両の清掃・消毒を特に徹底していて、実施記録を連絡帳につけていることですね。連絡帳って、情報共有だけでなく、やったことを記録して相互にチェックし合う役割も担っているのです。
――明瀬さんが仕事において特に大切にしていることについて教えてください。
私は無駄なことをできるだけ避けたいタイプで、自分たちの仕事が少しでも楽になるようにという想いを持っています。なので、普段の業務の中で、「これは少し面倒だな」と思うものはできる限り改善するようにしているんです。
一方で、送迎業務においては、無駄なことは何もないと思っています。焦らずに安全運転で、確実に送迎することを、特に大事にしています。
朝の送迎時は、近隣工場へ通勤する自家用車なども多く通っているので、渋滞になることも少なくありません。でも、工場の方から「遅れても大丈夫なので、焦らずに確実に、事故がないように運行してください」とおっしゃっていただいているので、この言葉を肝に銘じて運行しています。